低複雑性領域(low complexity region)
タンパク質のアミノ酸配列の中で、少数の種類のアミノ酸が繰り返し現れるような領域のことを、配列の複雑さが低いという意味で低複雑性領域と呼ぶ。このような領域を構成しやすいアミノ酸としては、プロリン(P)、グリシン(G)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)などが挙げられる。また、低複雑性領域を検出するプログラムとしてSEGが知られている。
低複雑性領域の生物学的意味はよく分かっていないが、2次構造を形成しないループ領域の中に低複雑性領域がよく見られる。このような領域は、タンパク質結晶中でも動きやすい構造をとっているためにX線結晶解析では立体構造を決定することができない。このような領域のことをDisorder region(無秩序領域)と呼び、タンパク質の相互作用や基質の認識に関与すると考えられていることから注目を浴びている。
(Rafysta より)
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